その1で設置までを紹介しましたが、その2で実際使ってみて不満なところに手を加えて見ます。
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レーザーの基準点を設定する為に、レーザーポインターが装備されているのですが、Co2レーザーが照射させる位置を横から赤色レーザーを照射して示しているので、厚みが有る物では照射点がずれて誤差を招きます。2mm〜3mmの厚みのあるものを加工しようとすると基準点設定がむづかしく、合わせてレーザーポインターの点直径が3mmほど有りとても精密な設定がきる精度はありません。
Co2レーザーは目には見えませんので、設定はなおさら厄介です。 |
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そこで、実際のCo2レーザーの通り道に赤色レーザーを設置して、基準あわせを正確にできるようにいたしました。
調整時は、Co2レーザー通路にスライドし照射調整し、加工時はスライドを戻し、加工を行います。 これで正確な基準点調整が可能です。 但し、スライドの戻し忘れでミラーに後ろからレーザー照射し一部こげてしまいました。 近いうちに電動で戻し忘れ防止機能を追加いたします。 レーザーガイダンスの電動化はこちら |
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レーザー管が正常に動作していれば、40Wクラスで、パルスピーク20mA〜22mAを示すはずです。 せっかく20mAのメーターが付いているので、パルスピーク表示仕様に変更いたします。 設定や確認がしやすくなります。 その後どう考えても出力が弱すぎる為、200V1000Wクラスのステップアップトランスを用意してAC200Vを加えて見ると計算どうり20mAの電流値を示したでは無いですか。 つまり当機のレーザー電源は「100Vでも、とりあえず動くが50%の出力しか出ませんよ」ということのようです。しかも100Vだと出力がふらつき安定しません。 |
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メーターの後ろにOP AMP基板を取り付け20mAで最高出力になるように調整されています。
又、スイッチの切り替えで、標準に切り替えられるようになっています。 (AC200Vを供給し今は標準状態で運用) |
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木や紙を加工している場合はそれほど気になりませんでしたが、アクリルを加工すると、ものすごい悪臭がします。
確実に外部へ排気するために、排気ダクトを作成いたしました。 別機種では同様なものが標準で付いていたのを見かけた為、まねて作成いたしました。 又合わせて、吸気の経路も重要ですので、加工扉に10mmほどの隙間を開け前面より吸気し排気ダクトを通して外へ排気する経路を意識して作成いたしました。 |
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切断加工を行っていると、一定照射にも関わらず、出力モニターの針が勝手に振れている事が有り、出力が安定していない現象が確認できた。
レーザー管を見ているとネオン管のように一部ちらちらしているようで、モニターメーターの針もそれに合わせて振れています。 多分彫刻加工時、加工の深さにむらが出来るのは出力が安定しない為ではないでしょうか? 専門ではないので、なぜレーザーの出力が安定しないか、原因はよくわかりませんが、電気屋としては出力をフィードバックして調整してあげれば多少良くなるはずですので、フィードバック回路を追加いたしました。 (この加工機では、レーザー駆動電源の交換、レーザー管の交換はコスト上無理) 上記理由よりレーザー管の流出電流をモニターしてレーザー電源にフィードバックして簡易調整する方法で落着きました。 右写真が、フィードバック基板です。 完璧に調整できていませんがかなり軽減されています。 これ以上の修正は、レーザー管の交換や、レーザー駆動電源の交換等が必要と思われる為、ココまでとします。 (AC200Vで運用しても変わりなし、安定しない出力電流値が高くシフトした状態) |
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レーザー出力を設定する場合、出力ボリュームを回して、レーザーテストスイッチを押して実際にレーザーを出力して設定いたします。
そのとき、加工対象材料がセットされていると、間違ってレーザーが照射され穴が開いたり、いちいち加工材料を外してから設定したりと面倒でした。 ボリュームに出力を直接マジック等で書き込めばよいのですが、0〜MAXまでの出力が高々30°の角度でフルスイングするため、調整が困難です。 そのため、レーザー出力をデジタルで調整できるユニットを作成しフィードバック回路に加えることで安定度を増しています。 又、デジタルで設定した電流値はその値で出力される為、テストスイッチを使用する必要がなくなり出力の再現性が各段に増しました。 |
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コントロールパネルは右の写真の様に3枚の基板で作成されています。
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操作動画はこちらから 今回は、安定度と、使いやすさに重点を置いて改良いたしました。
かなりの問題点が解決できたと思いますが、まだ不満が有ります。 加工テーブルが上下しない為、厚いものが加工できません。 次回は、加工テーブルに手を加えてもっと汎用に加工できるようにしたいと思います。 完成度はまだまだですが、思っていた中国製は基本性能がもっとひどい事を覚悟して購入いたしました。 ですが、基本使える機械であった事にホッとしています。 中国のいろいろなユニット製品を見ていると、ユニットを組み合わせるだけで、このようなレーザー加工機が出来てしまうような、ユニット製品品種の多さがうらやましくも有ります。(日本国内では、低価格で調達できないでしょう。) 中国では40Wレーザー管が6〜7000円程度、レーザー駆動電源が1万以下で購入可能です。 外観がそっくりのレーザー加工機が中国には多数存在し、一見しただけでは、性能や機能は判断できません。 ケースや電源、その他ユニットが多数存在しメーカーはそれを集めて組み立てているだけのようです。 完成度がいまいちなのは、標準ユニットを集めただけだからでしょう。 多分外観がそっくりなレーザー加工機を持っている方でも、このままでは使用できないと思いますので、自分なりのアレンジの参考にしていただけると幸いです。 又 レーザーの出力が安定しない原因が推測できる方がいらっしゃれば、一報いただけると助かります。 |
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