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☆ GM管の製作 ☆



3.11後福島第一原発が事故を起こしニュースで放射能の拡散が報道される中、ガイガーカウンターの必要性を自分も感じ入手を考ましたが、あまりに高価(品質のわりに高い)品薄のため入手困難、買おうにも買えない状態のため、作成を考えました。


いろいろ調べるうちにGM管なるものがあり、それを使用すれば簡単に作成できる模様?
入手を試みましたが、やはり品薄の為入手できませんでした。

ならば、作成?

GM管は、簡単な構造で中に不活性ガスを封入し放射線が入射した際、放電する現象をカウントする仕組みである。そのままでは放電が継続してしまいカウントすることできないため、放電を止める為(クエッチング)多少の多原子有機物を混入し作成されます。
不活性ガスとしてヘリュームを選択し、多原子有機物ガスとしてブタンを選択いたしました。
ヘリュームはダイソーの声変わりガスが使えそうな為選択。ブタンガスは、100円ライターから入手可能。
GM管
 
封入は、何度もトライできるように100円ライターより流用のバルブを使用、実際に注射器とゴム管により接続し注入いたしました。
GM管GM管用ヘリューム
GM管にα線の感度を与える為、放射線入射窓に雲母を使用するのが一般的な様なので、とりあえず簡単に入手できる雲母と言うことで、トランジスタの絶縁用に使用される絶縁材を切って使用することとします。
ちなみに取り付けセットになって21円で販売されておりました。(仙台 梅沢無線にて入手 安い!!)
GM管用雲母
GM管は大、小 2種類作成しましたが最終感度の関係で大の方が実用性があるようです。
外管として円筒状のアクリルを使用、内管として(負極)として円筒状のアルミ管を使用。
   大----21mmのアクリル管、18mmのアルミ管
   小----11mmのアクリル管、7mmのアルミ管
GM管ホルダー
マイナス電極を取り出す為にアクリルの外管にねじをきりボルトを差込みアクリル系樹脂で封止。
GM管外観
雲母窓は2枚の正方形に切削した透明のアクリル板(2mm厚)の真ん中に放射線入射窓を開け(内管アルミ径−1mm)間に切り抜いた雲母膜をはさみアクリルの4方よりねじ止めを行う。
最後にアクリル系樹脂で封止。
GM管外観2
雲母窓の逆側に陽極とバルブを取り付け(どちらも穴をあけねじ込むだけ)私は一応ねじを切るためタップとダイスをセットを用意しておりそれでねじ切っております。
最後のお決まりのアクリル系樹脂で封止。

GM管外観3
ガスの封入ですがまず最初に管内の空気を希薄にするため注射器で吸い出します。
100円ライターの火をつける時に押す部品を取り付け、押してバルブをあけその隙に注射器を引いて空気を吸出し吸えなくなるまで繰り返します。
次にヘリュームガスを注射器に吸い込ませ、空気を吸い出したのと逆に注入します。
セットしてバルブを開けると管内は負圧となっているためヘリュームガスが勝手に入ります。
勝手に入らなくなったらヘリュームガスの注入は終わり。
次に、ブタンガスを少量注入いたします。
(注入量につきましては何度かテストが必要です。)
ガス 注入
右の写真は、自動車用防錆装置の高圧発生回路を流用して今回作成したGM管のテストをしている画像ですが、GM管内の気圧の関係と使用したガスの関係でオペレーティング電圧を800V前後にしないと動作を確認できませんでした。
又、ガスを入れ替えるたびに動作するオペレーティング電圧が上下するため、現状再現性に難があります。
正常動作電圧範囲もせいぜい40V程度とかなり狭い電圧範囲となっておりますので高圧発生回路も安定度を要求いたします。
これを発展させるためには、ガスの混合とガスの種類を吟味する必要があります。

でも今回動作を確認できたため良しとしようかな?。。。。
GM管用昇圧回路 テスト中
テスト放射線源としてランタンマントルとウランガラスビーズを使用いたしました。
ランタンマントルはユニバーサルトレーディングのA-6302(なかなか良い放射線源です βとΓ線が出ています 10:1位の割合位)
ウランガラスはほぼβ線のみしか出ていないようです。

作成GM管はβ、Γ線合わせて120CPM程度の感度がありました。
結構、微妙な感度のようです。

ガイガーカウンターの製作へリンク
エリアモニタ(ガイガーカウンタサーバ)の製作へリンク

GM管テスト用 線料源


今回作成したGM管は構造上問題は無いと思いますがガスの吟味と混合の問題を何とかできれば、信頼性の高いGM管になるとおもいます。
製作後4ヶ月ほど経過していますが、GM管に変化は無く作成時と同様の性能を発揮しております。

尚、参考のため高圧発生回路を下記に記載いたします。


 参考回路図(テスト用高圧発生回路)
高圧発生回路図 

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